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2011年度 ものづくりプロジェクト製作作品

 「創造プロジェクトⅠ・Ⅱ(現ものづくりプロジェクトⅠ・Ⅱ)」とは工学部の学科共通の授業科目で、 1年を通してものづくりを行う科目です。今年度は38名の学生が受講し、 「ロボコンプロジェクト」 「学生フォーミュラプロジェクト」の他、「睡眠時無呼吸症候群推定装置製作グループ」 「全方位移動ロボット製作 グループ」「小型ラジコンヘリコプターの自動運転装置製作グループ」 「電気自動車製作グループ」の合計6グループが活動しました。
 今年度は昨年の「学生間で高め合うプロジェクト型教育の試行」を継続しつつ、今後の目標を明確にするようにしました。 また、2012年1月7日に 長崎で行われた「ものづくりアイディア展in長崎」や2012年2月19日に行われた 「教育・学習成果発表会」にも参加し、他大学の学生や教職員、社会人の方々と積極的に交流しました。 以下に2011年度の作品を紹介します。

ロボコンプロジェクト

 機械システム工学科・電気電子工学科・福祉人間工学科の学生からなる、新潟大学ロボコンプロジェクトは、 「NHK大学ロボコン」出場を目指して4年前から活動を続けてきました。 前回大会に引き続き、 44チームが応募した書類審査、および2回のビデオ審査を通過し、本大会出場が決定しました。 本大会は2012年6月10日(日)に国立オリンピック記念青少年総合 センター(東京都)で開催されます。
 現在は製作したロボットの信頼性向上のため、動作試験・改良を繰り返しています。今年度の活躍が期待されます。

■ロボコンチーム(科学技術研究部)ホームページ
■NHKロボコンホームページ


学生フォーミュラプロジェクト

 全日本学生フォーミュラ大会とは、1年をかけてフォーミュラスタイルの車両を学生だけで製作し、 その車両の製品としての完成度の高さを競う大会です。 新潟大学学生フォーミュラプロジェクトは、 この大会への参加と上位入賞を目指して活動しています。
 今年度はマシンの製作を早期に終了させ、マシンの性能を実証する走行試験を数多く行いました。 不具合が発生した場合は設計から検証し、改良を重ねることで 信頼性の高いマシンが出来上がりました。
 1000ページにも及ぶ書類を提出し、9月5日(月)~9日(金)に静岡県袋井市のエコパスタジアムで行われた 第9回全日本学生フォーミュラ大会に参加しました。 大会では、大きなトラブル起こすことなく全審査項目をパスしました。 特に、20Kmにも及ぶ耐久走行試験では、他チームがトラブルで次々に脱落するなか完走し、 マシンの性能と信頼性の高さを証明しました。
 順位は昨年度の55位から20位になる飛躍をみせ、上位校の仲間入りを果たしました。大会で昨年度より最も得点が 上昇したチームに贈られるジャンプアップ賞と、 全ての審査項目をパスしたチームに与えられる 日本自動車工業会会長賞を見事に受賞しました。
  また去年に引き続き、Motor Fan illustrated Vol 61(三栄書房)に掲載されました。 紙面にはフォーミュラチームの作製した車両が詳しく掲載されていますので是非ご覧下さい。 (2011年10月15日発売:全国の書店にて)

■新潟大学 学生フォーミュラプロジェクトNEXTホームページ
■全日本学生フォーミュラ大会ホームページ


睡眠時無呼吸症候群患者の推定装置の製作

 睡眠時無呼吸症候群になると、居眠り運転など大きな事故に繋がる可能性があるということが現在問題になっています。 また、自覚症状が少ないことでも 知られています。そこで「睡眠時無呼吸症候群患者の推定装置の製作」チームは、 睡眠時無呼吸症候群かどうかを自動判別する装置の製作を目指して活動しています。 胸の辺りに医療用の電極を貼り付け、 呼吸による生体のインピーダンス変化を読み取ります。信号が変化していれば呼吸状態、信号がある一定期間 変化していなければ 無呼吸状態と判定します。生体信号を測定するため、装置の安全性には十分注意しました。

全方位移動ロボットの製作

 「全方位移動ロボットの製作」チームは、オムニホイールという車輪を使用し、全方向に自由に移動できるロボットを 製作しました。 オムニホイールとは円周上にも小さな車輪をつけ、前後左右どちらにも自由に動けるようにした車輪です。 三角形型のフレームの各頂点に オムニホイールを取り付け、その出力のベクトル和で進む方向が決まります。 操作はプレイステーションのジョイスティックコントローラを 用いて行えるようにしました。

電気自動車の製作

 電気電子工学科の4年生が中心になり、一般公道を走行することを目標に電気自動車を製作しています。 光岡自動車のマイクロカーを分解し モーターやバッテリーを取り付け、電気自動車に改造する予定です。 また、電気電子工学科らしく、将来的には充電回路や制御回路の製作を行う予定です。

小型ラジコンヘリコプターの自動運転装置の製作

 制御を学びたいという機械システム工学科の学生が始めた「小型ラジコンヘリコプターの自動運転装置の製作」チームは、 小型ラジコンヘリコプターを制御して 自動で飛行させるというプロジェクトです。ヘリコプターにはヨー軸、ロール軸、 ピッチ軸の3回転軸がありますが、まずはジャイロセンサとPID制御を用いてヨー軸を制御することを目標としています。 古典制御理論・電気回路やプログラムを学びながら、また実験装置なども製作しながら何とか制御することができました。 しかし、ジャイロセンサの温度によるドリフトや、制御の2軸、3軸への拡張など、まだまだ改善する部分は沢山あります。 今後に期待されます。